先週末、ホテルモントレ京都を会場に行われたART FAIR KYOTOに行って来ました。

京都で初めてとなるホテルを使った本格的なアートフェアの開催に期待を持って足を運びました。
京都の主に現代美術を扱うギャラリーなど35の団体・企業が参加し、4階のそれぞれの部屋にギャラリーが扱う作家の作品が展示され、鑑賞するスタイル。急いで見ても2時間弱かかるほど見応えたっぷりの内容でした。
初日である7日は平日にも関わらず大勢の人が訪れて、賑わいを見せていました。

京都は芸術系大学も多く、卒業後作家としての道を選び、京都を拠点に制作発表をされている作家の方々がたくさんいらっしゃいます。その中には世界的に活躍される方も大勢います。
これは、一地方都市としてとても特殊な要素です。例えば静岡県の清水市や磐田市がサッカーのまちとして特徴づけられたり、鳥取県の境港市が鬼太郎のまちとして認知されていることと同様に、その特徴を位置づけることができるものだと思います。

さてさて、京都は作家にとって暮らしやすい街なのでしょうか。
作家としてだけで暮らしをたてている人はごく一部で、基本的に多くの作家は生業を持ち、仕事から帰ったあとや週末等を利用し制作を続けています。そのスタイルはごくごく自然なかたちです。否定されるものではありません。
とはいえ、それがすべての作家の望むべき姿であるか、または、社会の中で芸術が、本当の意味での豊かさとして浸透しているのかは疑うべきなのかもしれません。
芸術がごく一部の人にしか楽しまれないものではなく、多くの人にいろんな形で体験として楽しまれる状況、きっとそれが必要で、京都はそんな状況を作るための重要な要素が揃っています。
芸術系大学がたくさん持ち、多くの優れた作家がいること。
そして、いくつものギャラリーが様々な時代背景の中で積極的に活動しています。
昨今の経済背景の中、作家やギャラリーがそれぞれの立場から、肌で感じ取ったいくつかの危惧に対して希望をもって取り組んだのが、今年2月に行われた「京都オープンスタジオ2010」や先日の「アートフェア京都」であるのだと思います。
どれも継続的に続くことを望みます。

今週末京都で、重要文化財「杉本家」という大きな町家を会場にしたアートフェアが開催されます。

超京都 http://www.chokyoto.com
日時:2010年5月15日(土)・16日(日)11時〜19時(19時閉館)
会場:重要文化財 杉本家住宅(京都市下京区) http://www.sugimotoke.or.jp
入場料:3000円(期間中の1日有効)
主催:超京都実行委員会