作家が制作するきっかけ、衝動、思いはそれぞれにあって、それを知る事でより注意深く作品と見ることが出来たり、より深く感じる事があったりする。

今回「&ART」で紹介されたいちかわともこさんは、大きな意味での「宗教」というのが、その起点のひとつにあるようです。

「宗教」というと、何か 大きくて見えないもののように捉えてしまう事があったり、どこか日常と切り離して考えてしまう部分があったりします。
でも、いちかわさんは 育った環境の近くに宗教的な感覚や考え、思想があり、強い思いや、なにかを信じる力、空想やイメージが漠然とした「宗教感」と結びついて作品の制作に影響 を与えているようです。

視点を変えるとするなら人が願う事、人が信じる事の中に大切なものがあって、そこにいちかわさんの伝えたいものがあるのだと感じます。

今後のいちかわさんの制作する思いに注目です。

いちかわともこ http://www.ichikawatomoko.com/
豊かな色彩で布で覆われたような独特のフォルムの人物の絵画を多く制作。宗教画を思わせる作風だが、特定の 宗教ではなく誰の心にもある身近な聖なるものを表現しているようでもある。小さな作品から壁一面の大きな作品まで幅広く制作。2009年よりフリーの作 家として活動を本格化。活動拠点はこれまで同様京都。この年よりアロマ&オーガニック のお店”Perfect Potion”の商品パッケージデザインを手がけ、楽天でのマトリョーシカ販売も開始し、絵画以外にも幅広く活動の場を広げ始めた。

&ART  http://www.andart.jp/
京都で「1分1秒生まれているアート」を伝えるWEBサイト「&ART」。現代美術や舞台芸術・音楽などのアーティストを中心 に、様々な切り口で「社会」と「アート」をつなぎます。