こんにちは。
「e・感性価値研究所」の研究員のヤマサキと申します。
プライベートで展覧会の企画を約一年振りにしてみました。
いろんな縁があって、今回は3人のオーストリアの音楽家のインスタレーションと、日本のアーティストの個展を続けて開催しています。
3人のオーストリア人は名前をノイド、クラウス、ティムと言って、オーストリアをはじめ、ヨーロッパ全域で活動しています。日本にも時々訪れてライブや国内のミュージシャンたちとコラボレーションを行っているので、現代音楽や実験音楽の世界では人知れずなの知れたやつらです。

僕は、英語がほとんど喋れません。来日までのメールのやり取りは、共同で企画したRADの川勝くんにほとんどやってもらいました。それでも搬入日は彼らと真剣にやりとりをしないといけません。
macの辞書を立ち上げて、やつらとコミュニケーションです。展示は電子機器を駆使したインスタレーションで、ほとんどをオーストリアで作ってきたにも関わらず、トラブルは起こります。
必要な部品がすぐ手に入るか分かりません。やつらを寺町のパーツ部品屋まで連れて行きます。
3人のうち、2人は190cmを超える巨人。河原町を南下する我らは否応にも目立ちます。

連れてきたパーツ屋は「マルツー」。小さな店ながら店内の所狭しとパーツが並び、店員さんもいろいろと丁寧に教えてくれます。やつらの希望を店員さんに伝え、欲しいものを探します。
欲しかった商品もみつかり、一安心。さてギャラリーへ戻ろうかと思うと、やつらが「マルツー」さんを気に入った様子。「15分待ってくれ」って。


行った事もないオーストリアの彼の地からやってきた、外国語を話す巨人。そんなやつらと展覧会という企画を通じて、人間らしいコミュニケーションをすることができた。お互い多少気を使い合い、それでも本音を語り、笑い。やつらとの時間はツアー中の過密スケジュールの中、搬入に訪れた1日のみ。それでもこの短い時間が展示を完成させるというポイントに向かった濃密な時間となったんだと思う。

一部の人たちには名の知れたやつらだが、この展示を見に来てくれる人はいるのだろうか?と会期が始まっても疑っていたのだが、昨日の時点で目標人数を突破した。単純にうれしい。
何か形あるものができて、それが、ただそこにあるだけではなく、人の行為につながったり、感情に触れる。きっとこんな感覚を知ってて、それをまた味わいたいから展覧会とか企画しちゃったんだ。



klaus filip、noid、tim blechmann
「photophon / フォトフォン」
オーストリアから来た気鋭の現代音楽家3人が、
京都で本格的なインスタレーションを展開しています。
日時 : 2010 年5 月26 日(水)~6 月6 日(日)16 時~23 時 ※ 月・火 : 休廊
入場料 : 300 円~500 円

そして2つめは、現代美術家である梅田哲也による個展です。
彼は、現象を引き起こす事で空間全体を音響装置に変えたり、廃材を使ってギミック を構成し、体験するものに不思議な感覚をひき起こす作品を制作・発表しています。

梅田哲也展「デッドストック」
日付:2010年 6月9日(水)〜6月21日(月)会期中無休
開場時間 : 16時〜23時
入場料 : 300円〜500円/DVD付き 入場料 : 2000円〜2500円(※限定)
会場 : LABORATORY(京都市中京区恵比須町 531-13 3F)

LABORATORY:http://alter-laboratory.tumblr.com/
twitter : http://twitter.com/alterLABO