ものづくりやことづくりをされている人に話を聞くこのヒアリングも、今回で6人目。
毎回いろんな話が出てくる中で、ものをつくることと、そのまわりにあることについて、みなさんそれぞれにしっかりとした思いや考えを持っているのが伝わってきます。
今回は株式会社シーズの代表取締役の西垣さんにお話を聞きました。

シーズはIT系のシステム制作やwebの構築・デザインなどをされている会社です。
ITやネットの世界でものづくり・ことづくりってどんなことだろう?っていうのが、話を聞きたくなった動機です。
いま、私の周りでもパソコンやインターネットは生活に最も必要なものとなってきています。昔はなかったのに、今はなくてはならないものの代表ともいえるかも知れません。
パソコンやインターネットがなくても生きていくことは可能です。
でも、それらを自由に使えることで、時間や距離を縮めたり、コミュニケーションを円滑にするためのツールもいろいろあってとても便利です。
でも、もう一方では、メールやtwitter、SNSなどに一日のうちの多くの時間を費やすことや、自分のブログやwebサイトを持つことで、あらたに日常を編集する能力も必要になってきています。
例えば、いま私の頭や身体はもうすでにパソコンやネットの存在を知っていて、それを便利に扱うための思考や身体能力を身につけ出しています。
この頭や身体はパソコンやネットの存在が無かったときと比べて進化していると言えるのでしょうか?
それとも、ただ慣れただけ?
加速度的に発展していくものの陰で、まったくそれに触れていない人たちの存在がいることも知っている必要がある気もします。

西垣さんは一人で今の仕事を始めたそうです。
「最初はただ作れたというのが嬉しかった。」
ひとつの仕事が次の仕事に繋がっていき、会社も人を雇うようになり、ものづくりも複数人で行えるようになっていき、自分が何かを作りたいという思いと、お客さんのニーズに応えていくことで自分自身も会社も成長していったそうです。
WebやITは新しい技術でどんどん進化していくように見える。
でもどんなに新しい技術でもオペレーションをするのは人だから、必ずそこにアナログな動きが生まれる。
「だから不安定な新しい技術より、安定した技術を使ってアナログな作業をしている人たちを楽にしてあげたい」
「地方の会社とか、ホームページも無い所いっぱいあるし、僕らが当たり前やと思っている事が出来てない所はいっぱいある。そんな地方の会社にも必要とされれば、できることはしたいと思っている。」
と西垣さん。次から次へとスタンダードが変化するITの世界で、こんな職人的発想でものづくりしているなんて、なんかすごい。

「僕たちはパソコンから始まったパソコン世代。今は携帯から始まった携帯世代。そういう存在がいるなって感じたのがつい何年か前で、それまではパソコンだけでやっていけるかなと思っていた。実際mixiとかも携帯の人が多いし、どんどん世代が下がるのについていくのが一番大変。
自分達の世代が一番やと(正しい)と思わずにね。」

自分たちが作りたいものと、人が本当に必要としているものの差が気付かないうちに大きくなってることってきっとある。作り手はそれを埋める作業をすることも必要です。
作り手も、たとえば素材や方法を選ぶことができる。それは、コストを下げるために、効率化するためになど様々な理由があるけど、誰にとって必要で、ほんとうに良いものを作るための選択をすることが大事なんだと思えるヒアリングでした。

株式会社SEEDS http://www.seeds-std.co.jp