長雨と風の冷たい桜の季節を迎えた京都は。それでも街を大勢の人が賑やかに行き交います。京都市内各所で見られる満開の桜に心も躍ります。
今週我々研究員は野外リサーチに京都の春の風物詩「都をどり」に出かけました。

祇園甲部歌舞練場。桜が満開です。
明治6年の2回目から現在まで「都をどり」は
毎年この歌舞練場で上演され続けています。
(改修時に南座で上演したこともある)

「都をどり」は祇園甲部の舞子さん、芸子さんが一同に会し、
長唄に合わせて踊りを舞う、とても華やかな舞台です。
その歴史は、明治に入り都が東京に移り、
地方の一都市となった京都を危惧した人々が、
産業、文化、観光などあらゆる方面に進出し行った博覧会の
「附博覧」として、祇園の芸子・舞子の茶と歌舞からなる芸能を
公開する事となったことから始まるそうです。

待合室に掛けてある絵です。

舞台客席の構造(※都をどりのウェブサイトから)
よく見ると舞台照明や音響が仕掛けの様に仕込まれています。

上演内容は、京都の四季を通して歴史を紹介するもので、
演奏や長唄、舞に衣装、どれもすばらしく、床のせり上がりなど、
舞台の仕掛けも大変興味深いものでした。

この「都をどり」を継続して守り続けている人たちがいるということ。
その人たちが作り上げた仕組みや人と人の結びつきは
とても大きな財産だなと感じました。

帰りに円山公園にもよって、お花見です。
立ち並ぶ屋台。たこ焼き屋さんには外国の方が並んでいます。
アジア圏の人、欧米の人、あらゆる国々から来ているみたい。
「都をどり」でも、私の隣の方は中国の方でした。
ほんとに京都は国際観光都市です。

円山公園のしだれ桜

第138回都をどり
会期:2010年4月1日〜30日
場所:祇園甲部歌舞練場
主催:京都市観光協会・祇園甲部歌舞会
http://www.miyako-odori.jp