桃田有加里個展『ひとになる』

|期間:2011年12月10日(土)〜12月25日(日) 会期中無休・入場料無料

|時間:平日13:00〜20:00 / 土日祝 12:30〜20:00(最終日は17:00まで)

|場所:ARTZONE >> http://www.artzone.jp/
京都市中京区河原町三条下る一筋目東入る大黒町44 VOXビル1・2階

京都造形芸術大学大学院1回生の桃田有加里は、7年に渡って「ひと」を描いてきました。絵を描いているとき、あるいは鑑賞者側に立ったとき、桃田は絵の中の人物が現実の人よりも「ひと」になっていると思うことがあると言います。彼女の作品は人の形を写実的に描いているわけではありません。ですが、「ひと」である条件というのは形ではなく、その内側にある“なにか”であると桃田は話します。それこそが現代社会で 生きる私たちの忘れものであり、彼女は絵を通してそれを拾っていきたいと考えています。つまり、桃田の絵画作品は「ひと」になるための手がかりを孕んでいると言えます。

初個展となる本展では、1620×1303(mm)などの巨大な作品を展示します。さらに会期中、来場者が自分に関することを書いた紙を瓶に詰め、それを見知らぬ来場者と交換し合う「パーソナルレター」という場を設置。これは、不特定の個人に、ポロリと本音を打ち明け合うための仕組みです。 桃田は、インターネットなど科学技術の発達によって人と人の関わりが間接的で複雑になり、他者が生身の人間のように感じられなくなってきたと語ります。彼女自身も直接話しをするよりも、絵画を描くことの方が容易に自分を吐き出すことができると感じています。

桃田の描いた「ひと」を前にしたとき、そこにどのような忘れものが見えるのか、是非会場にてお確かめください。

 

|プロフィール:

桃田有加里

1987年 奈良生まれ
2006年 Taboo 展(三人展) ギャラリー青城 (仙台)
2007年 京都造形芸術大学入学
2008年 FANTASTIC ART SHOW ‒TOKYO-2008 (東京)トーキョーワンダーウォール審査員長賞
トーキョーワンダーウォール公募 2008 東京都現代美術館 (東京)
2009年 トーキョーワンダーウォール都庁展 「黙展」 東京都庁 (東京)
2010年 TOKYO WONDER WALL 2000-2009 10年! 東京都現代美術館 (東京)
ORA 展 vol.2(学生選抜展) Court Gallery (東京)
2011年 京都造形芸術大学卒業
IFAA/OBLIQUE 展 青木画廊 (東京)
Fantastic art show -tokyo-2011 展 東京交通会館 2F ギャラリー (東京)
超カワイイ主義宣言展 志賀高原ロマン美術館 (長野)
谷崎潤一郎の愛した宿にて-それぞれの「隈」を考える- ぎおん森庄 (京都)

桃田有加里ウェブサイト
>> http://yu-m.net/