シンポジウム:アートの社会的有用性 ~アーティストにとって「芸術が何か」~

|日時:2010年12月17日(金)
|上映:17:00-/シンポジウム:18:30-
|会場:京都精華大学明窓館201(京都市左京区岩倉木野町137)
>>> http://www.kyoto-seika.ac.jp/
|料金:学生無料、一般/1,200円 申込:不要

|パネリスト:
リンダ・ホーグランド(映画「ANPO」監督)
石内都(写真家)
やなぎみわ(美術作家)

>>> http://johokan.kyoto-seika.ac.jp/modules/contents/index.php?content_id=403

 

当シンポジウムでは、映画「ANPO」の上映とともに、本作を監督したリンダ・ホーグランド氏、出演者である石内都氏に加え、美術作家・やなぎみわ氏をお迎えし、映画「ANPO」の読解と、そこに込められたメッセージの検証をおこないます。
表現者として、アーティストとして、芸術とは?アートの社会的有用性とは?

「社会を方向づけられないアートは、それゆえ社会の核心にある問題を洞察することも
できず、結局資本の問題にインパクトを与えられない。そのようなものはアートではない」
ヨーゼフ・ボイス(Joseph Beuys)、1985年。

 

映画「ANPO」とは―
今から半世紀前の六十年安保当時、熱かった日本をアーティストがどのように表現したのか。一九六〇年六月に日米安全保障条約が岸信介政権下で自動更新されるまでの一月間、国会周辺は安保に反対する市民のデモで溢れかえりました。一九四五年の敗戦からまだ十五年しかたっていないその時代、学生、労働者、主婦など様々な立場の人が参加したこの運動を一つにした最大の原因は「二度と戦争をしたくない」という市民の強い意志だったことをアーティストたちは語っています。現在も日本は、沖縄の普天間基地の問題など、安保に象徴される日米の関係は、根本的にはなにも問い直しをぜずに棚上げしてきました。「ANPO」は、日本で生まれ育ったアメリカ人のリンダ・ホーグランド監督が、六十年安保を知るアーティストたちの証言と作品を通して、日本とアメリカの関係の問い直しを日本人に迫るドキュメンタリーです。
>>> http://www.uplink.co.jp/anpo/

 

リンダ・ホーグランド(映画「ANPO」監督)
日本で生まれ、山口と愛媛で宣教師の娘として育った。日本の公立の小中学校に通い、アメリカのエール大学を卒業。2007年に日本で公開された映画、「TOKKO/特攻」のプロデューサーも勤めた。その映画では旧特攻隊員の真相を追求。黒澤明、宮崎駿、深作欣ニ、大島渚、阪本順治、是枝弘和、黒沢清、西川美和等の監督の映画200本以上の英語字幕を制作。


石内都(写真家)
群馬県生まれ、横須賀育ち。
同い歳生まれの女性の手と足をクローズアップした「1・9・4・7」以後身体にのこる傷跡シリーズを撮り続ける。’05年「Mother’s 2000-2005 未来の刻印」でヴェネチア・ビエンナーレ日本代表。’09年写真集「ひろしま」(集英社)、写真展「ひろしま Strings of time」(広島市現代美術館)により第50回毎日芸術賞受賞。2010年、ニューヨーク、沖縄、東京、大阪で個展。


やなぎみわ(美術作家)
神戸生まれ。京都市立芸術大学大学院美術研究科修了。
若い女性が自らの半世紀後の姿を演じる写真作品、「マイグランドマザーズ」シリーズ、実際の年配の女性が祖母の想い出を語る映像作品「グランドドーターズ」などを制作。2009年「My Grandmothers」東京都写真美術館(東京)、「Windswept Women-The old Girls’ Troupe」第53回ヴェネチア・ビエンナーレ日本パビリオン(イタリア)、婆々娘々!(ポーポーニャンニャン)」国立国際美術館(大阪)。
>>> http://www.yanagimiwa.net/

 

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