REFSIGN MAGAZINE HTMLVER

メ〜とモ〜とPINK FLOYD 2009/06/22 01:42 AM

写真の通り、今日ホルスタインを見ました。
牛舎独特のスメルの中、彼女らの生乳を使ったソフトクリームを食べました。

この牛との出会いは、休日に山々をドライブしていた訳ではありません。
9月にAPI(Asia Public Intellectuals)という団体が調査研修に滋賀県朽木の里山に来るらしく、10日間程度彼らの食事の世話をhanareで行う事になったので、
会場の下見と食材の調査に行って来たのです。

とはいえ、朝市をめぐり、牧場へ行き、河原で一休みと
休日のドライブとなんら変わりません。
午後には雨もあがり、風も気持ちよいひとときでした。

「限界集落」と言われる山村に暮らすおじいちゃんやおばぁちゃんと、
アジア中から訪れる研究者たちはどんなふれあいをするのでしょう?
市内から一時間のあの場所に、
まったく私たちとは違う毎日を過ごす人たちがいることがリアルになった一日でした。
お花の好きなおばぁちゃんの悩みは、植えても鹿に芽を食べられる事なのだそうです。
鹿の獣害で農業を辞める農家もいるそうです。

メ〜:
ヤギにも会って、彼女の生乳チーズを食べました。
今後、このチーズを共同購入することになりそうです。

PINK FLOYD:
牧場に着くとき車内で聞いていたのが偶然にも牛ジャケで有名な
Atom Heart Mother /PINK FLOYD1970だったので。

Research for Architectural Domain 2009/06/22 12:48 AM


私たちは、何気に空間領域を日常の中に持っている。
それは、自分の部屋/家といったくらしの中や、
オフィスの机や家族と囲む食卓のように誰かと共有する場所、
通い慣れた道を自分のお気に入りにしたり。
領域が曖昧なもの、不可侵なもの、時と場合によって気まぐれに変化するものとしてある。

空間を仕切って雨風をしのぎ、地面からわずかな隙間を設けて床を張る。
空間に、太陽や月の光を取り込み明を採る。大地を囲い庭を持ち、層を重ね高さを持つ。
地域/文化/宗教の差で形を変え、人は建物を建て個人において絶対領域を持つ。
それらの連なりが時間の経過を重ね、村へ、街へとも基礎づいてゆく。

やがて社会を構成し、思考する。
人が存在をする故に家/建物があるといえ、人の歴史とともに文化以前から存在する。
さて、今日の建築領域における社会状況はいかなるものか。
で、「今日」の有り様は?
いかに情報を獲得するかが現代社会おいてサバイバル的に重要だとされ、
なんでもあり過ぎるからネットワーク的な「繋がり」が崇められていると言える。
情報の獲得と判断する能力(リテラシー)がネットワーク的サバイバルな現代を生き抜くためには必要なのだろう...。
あふれかえる情報と同じ様に、地上には建物が増えすぎた。
経済活動の推移と同じ様に浮き沈みする箱。
人は人が生み出した希望と失敗を再生する必要があるらしい。
そのためには見つめる力と、思考する足、
微分化されたカテゴリーを横断するユーモアなアイデアが必要だ。
そんな要素を併せ持つ2人組みが京都で小さな事務所を開いている。
いまその事務所で初めての展覧会が開かれている。
僕は彼らを見ていると、自分の中に生まれる問いかけに真剣に応えたくなる。

RAD
http://radlab.info/

「a garden」 junko awatani
2009.6.18 - 7.5 Thursday - Sunday 13:00 - 21:00

会場:radlab.
京都市中京区恵比須町531-13,3F
tel : 075-241-9126e-mail :

会場での制作風景

現代音楽家 2009/06/16 01:30 AM


"小杉武久二つのコンサート"

フルクサスのメンバーとしても知られ、武満徹、一柳慧らとならぶ
日本を代表する現代音楽家「小杉武久」のコンサートが
6月12日、13日に国立国際美術館(中之島)で行われました。
その一日目(12日)に行って来たので、そのときの報告とその周辺について書きます。

チケットを何とか友人にお願いして手に入れて、京阪に乗って中之島へ。
この日のメンバーは小杉武久、和泉希洋志、浜崎健、藤本由紀夫、ヤマタカEYEと
日本現代音楽の天才、異端、奇才、暴君がそろいも揃った内容。
高まる期待は押さえられません。

地下に建てられた国立国際美術館の独特の構造の中、下へ下へ。
会場はロビーホールみたいなところでざっと200人くらいの人がざわざわと。
時間になり、ざわつきが止んで間もなくゴゴッー。
竹串にコンタクトマイクをつけて、
その竹串をエレベーターや天井にこすりつけながら小杉武久登場。
美術館でのコンサートなので、みんな静かに見守るも、
70歳を超えた御大のそのアグレッシブなパフォーマンスに
心と身体を動かさずにはいられません。

8つの演目は、ステージ上で3人が一つのテーブルを囲み小杉武久によって生み出された発音装置での演奏や、会場全体を自転車が駆け回ったり、上階からのアプローチもあり、
観客も動き回りながら会場すべての動向を見守る形で構成された、
約80分の時間を忘れさせるようなめくるめく内容でした。

この個人的には感動しまくりのこのコンサートも、何かを感じ取るためには
なんらかのリテラシー(読み取る力/手段)が必要な表現方法です。
分からないのに感動するってなかなか難しいことです。
眠くなったり、むかつくこともあるかも知れません。
小杉武久と4人のパフォーマーによる演出は実験的かつエモーショナルで、
ドキドキ・ワクワクな時間でした。
表現に向けられたアイデアや情熱は伝わりやすいものなのだと実感しました。
そんなドキドキな心持ちをそのままに、その夜は十三のネオンへと繰り出すのでした。

ちょっと難解な現代音楽を体験するときの方法として
◯目を開けて世界の端で音楽を聞く
◯時々音のフォーカスを合わせたり
◯目を閉じて世界の真ん中で音を聴く
◯一所に留まらず移動してみる
などなど、試してみて下さい。


「現代音楽」って何?
ウィキってみると簡潔に「西洋クラシック音楽の流れにあり20世紀後半から現在に至る音楽を指す。現代音楽は調性をはじめとする従来の音楽様式を否定した前衛的な音楽を指すことが多い。最も顕著な特徴は不協和音の多用である。」と表記してありました。
ふ〜ん。みなさんもよかったらググったりしてみて下さい。
ノイズミュージックや、テクノもその文脈に入ってたりします。
テクノロジーが音楽に介入して以降の音楽ってことで、現代美術やメディアアート、映画音楽の世界に大きな影響を与えているみたいです。


三沢光晴さんのご冥福をお祈りします。
安らかにお眠り下さい。

音楽を聴く方法 2009/06/15 05:45 PM


はじめまして、この度Refsignに寄稿することになりました。
山崎(多所属)と申します。
音楽を聴くこと、気になるリトルプレス、「怒り」などなどについて書こうと思っています。
あと多所属なのでお知らせとかも書かせて下さい。


6/6に京都で行われた2つのコンサートについて、

一つ目は法然院という鹿ヶ谷にあるお寺が会場
"P-hour presents with frogs"
出演は大友良英、ハラカミレイ、ZAK。

40畳くらいの会場は前方と後方に庭が広がり、
庭の池ではモリアオガエルがケロロと鳴いています。
アーティストは会場の真ん中、8台のスピーカーは会場を囲むように配置され、
超贅沢な音場が構築されています。
エンジニアであるZAKも会場真ん中でサウンドデザイン、ハラカミレイは
未発表曲を披露と贅沢な出来事だらけ。


二つ目はclub METRO & etw
"OUTPUT"
出演はSOFT、Kingdom Afrocks、EYE、DNT、ナカムライタル、COLO、Hasim、タナカヒデカズ......。

今年10年目を迎える"OUTPUT"は初のMETROでの開催。
遊び慣れた場所であるMETROに極上のダンスミュージックサロンが演出されました。


"with frogs"は、目を閉じて世界の中心で、ミュージシャンが発音する音楽、モリアオガエルの鳴き声、鹿威し、風、鳥、すべての音を聴取する楽しみ方として、
"OUTPUT"は、身体を動かし、演出された空間に身を任せ、光とお酒とダンスミュージックを体感する楽しみ方として、
2つの異なったコンサートは音楽を感覚や身体で感じる試みとして、とても成功した形でした。
というより、みんな遊び上手です。きっと不景気も遊び人によって回復するな。

画像1法然院リハ(左/ZAK、中央/東くん、右/ハラカミレイ)

画像2Metroリハ(Kingdom Afrocks)