REFSIGN MAGAZINE HTMLVER

絵空 2009/06/25 10:53 AM

6月23日20時32分。
大きな産声をあげて無事に出産。
分娩室前で1時間くらい、そわそわと立ったり、座ったり。
教科書に載っていそうなほどの「出産前の夫のソワソワ感」を体感しました。

2800グラム。49センチの男の子です。
名前は「絵空」くん。そのまま読んで「えそら」です。

僕の名前が「早星」と書いて「すばる」と読むんです。
恐らく初対面の人でこれを読める人は皆無なのですが、
一度、名前を覚えてもらうと二度と忘れない名前。
仕事でもクライアントから「松倉さん」ではなく「スバルさん」いますか、
というくらい皆名前で覚えてもらってます。

我が子の名前を付けるのは難しいんだろう、なんて嫁が妊娠した当時は、
思っていたりしたのですが、気がつけば通称「エソ」としてお腹に話しかけていたものです。
名前の由来は、どこへいっても聞かれるもので
絵空の名前はまさしく「絵空事」から拝借しました。

絵空事という意味は一般的にはとてもネガティブな意味合いです。
大げさで現実にはあり得ないこと。誇張した表現。
なんて辞書では出てきます。

ただ僕の短い人生の中で僕が思い描く、それこそ絵空事な発言を
誰も笑わずに面白そうだね!と言ってくれたり、一緒にそれを作ってくれたり、
絵空事のようなことが実現したり、、、

僕の中で絵空事と解釈される領域の出来事は、
近しい言葉で言えば「夢」とか「目標」とか、「おもしろそう」なんてことで
それは僕一人の力では現実にはあり得ないことだった物事が
色々な仲間の力で実現できたこと、それで色々な人と出会えたこと。
僕の人生の財産である仲間たちが誰一人僕の絵空事を「絵空事だね」とはいわず
「それワクワクするね」と信じてくれたこと。

26年の短い人生で僕が純度100%で息子に伝えれることが
まさしく「絵空事=実現できる自分の夢」という解釈だったのです。

ライト兄弟の空を飛びたいという目論みも
世界中の人から見たら「絵空事」だったのかもしれません。
ただライト兄弟の中ではそうではなかった。それは実現できる世界と確信していた。
それは自分を信じるということでもあります。

小さな夢でも大きな夢でも
自分が信じたものごとをしっかりと大事にできる子になってほしいな、
という思いもこめて「絵空」と名付けました。

今日まで出産育児休暇です。
これから絵空と嫁に会いにいって
明日から今まで以上に頑張ろうと思います。
僕もまだ夢の途中。いつか絵空が夢を語りだした時には
ワクワクすんなーと一緒に笑いたいものです。





雨の日 2009/06/22 11:41 PM

大雨を目の前にしかめっ面でたたずみタバコをふかす。
舌打ちが聞こえてきそうな表情で疲れた会社帰りの同じような境遇でたたずむ人々。改札前。

多分、俺はお前らの10倍は、この状況下でしかめっ面してんぜ、
というのも、傘を持って家を出るのが嫌いな僕は、よくもまぁ、こういう状況に。
北海道だと、まぁ、たいていの場合、雪に変わる。
そして、そこまで急かされるほど人々は急いで生きてはいない。

もふぁ〜と輪郭がハッキリとしたタバコの煙が、
雨に打たれて散々と夜の雨空にかき消されていく。

ぼけぇーと雨の弱まりを待ちながら、
あぁ、明日、お父さんになるんだな。なんてことを思い。
気合いで雨の中に突っ込む。
明日、子供が生まれる。
当たり前のことだが、生まれて始めてのお父さん。

嫁と知り合ったのは、もう思い返せばまだ学生の頃。
堂島のサビれたスナックを改装した友達のお店で
初めて会った。その日はどうしても読んでおきたい漫画があったから
10人くらいでどんちゃん騒いでる仲間たちを尻目に
僕は一人漫画の世界に酔いながら薄暗がりの中で
ビールを飲んではページをめくる。

僕と一番距離を置いた場所に嫁は座っていた記憶が薄らとある。
そのときの会話もあいまいだが、読んでいる漫画を確か知っているとかで
この子、漫画詳しいな。なんて思った、そしてまた漫画の世界へ。

そのまま月日は流れ、mixiという文明の利器で
連絡を時折取ってはオススメの漫画や音楽の情報交換を繰り返し、
共通するといえばお互いの超がつくほど長いメール。
僕の日記も相手の日記も今読み返すと、
ブログとはほど遠い私小説ばりのセンテンスが日々重ねられ
東京と大阪という相容れない距離感をメールのやり取りだけで
相手がどんな人かを想像しあっていたようだ。

再度、会うとなったとき。
僕には5年付き合っていた彼女がいて、
嫁も同じように数年付き合っていた彼氏がいた。
東京に遊びにきたついでに一緒に食事を
ほとんどをローマ軍についてのおおよそこの年代の若者の会話ではない
得体の知れない会話が1時間ほど繰り返され、
僕も彼女と同じ銘柄のタバコを吸っていたけれど、
なぜか一本ちょうだい、なんて簡単な言葉が出ないままお別れ。
真っ赤な携帯だったのが今でも鮮明に思いだされる。

気がつけば何故か嫁のことを悶々と考えていたり、
まるで高校生ばりにアタフタしたり
じゅりえという兄弟のような友達に夜な夜な相談したり。
当時、僕には彼女がいて、嫁には彼氏がいることに対する悩みもあり、
酒を飲んではなかなか酔わない自分の体質を呪った。

「あらがえないものもある」

と、じゅりえに言われたときは、頭の中の国語辞典を引っ張りだして
高速列車ばりに紐解いてみたけれど、そんな言葉知る由もなく
家に帰って調べてみれば、なるほど、あいつ良いこと言うなとうなずいたわけだ。

改札で雨に足止めされるように
台風で家から出れないように
晴れて散歩に行きたくなるように
可愛い猫がいたら頭を撫でたくなるように
逆らうことの出来ない感情というものが
この世界にはあるのだな、なんて東京の真夜中、目黒道りで気付かされた。

ほどなくして、僕らは付き合うようになる。
お互いの彼氏・彼女に別れを告げて、
それは同じような圧力でもって2人にのしかかるけれど
結局、僕らは大雨を目の前にして
きゃっきゃと手をつないでずぶ濡れながらもどこかへ向かいだす。
今は大雨でも結局、今は恐ろしく晴れている。
色々な人に迷惑をかけたけれど、結局、自分に嘘をつくことはできなかった。

その後、僕は関西へと舞い戻り今の職場で働き始める。
1ヶ月もしないうちに嫁との同棲がはじまる。
ほとんどお互いのことを知らないまま、
喧嘩と言えばピザの配達でもめたくらいで
ほぼ同じ思考回路を持つ人間同士だったのか
僕らはわらってここまでこれた。

そして、10月の終わりには嫁の妊娠を知る。
うろたえる嫁と自然とわき上がった僕の喜び。
彼女のお腹の中に僕らの血を分けた命が宿っている。
今までに感じたことのない喜びで嫁も僕につられて喜んだ。

切迫流産しかかったり、
前途多難な道のりを嫁はよく頑張った。
男の不甲斐なさと女性の強さを目の当たりにした。

十月十日を経て。
明日、我が子が生まれる。
予定では夜。
どんな顔をしてるのだろうか。
どんな声で泣くのだろうか。
どんな恋をするのだろうか。
明日、僕らの世界に新しい家族が増える。
僕が見て聞いて感じたことや
何が良いことで、何が駄目なことか
世界の秘密とか、世界の悲劇とか
そういった僕が持てる全ての世界を我が子に。
そして、嫁によく頑張ったねの一言を。

週末の朝 2009/06/20 12:30 PM

夢なのか現実なのか定かではないが、
寝ている間に友達が我が家に訪ねてきて自転車をもらっていく、という。
もう眠いし、好きにしなさい、と言い放って布団に潜り込む。朝10時。
11時に宅配便が届く。今月末に生まれる赤ちゃん用のグッズが、
小学生3人くらいは入りそうな段ボールで到着。
クロネコヤマトさんの背後に見える庭に自転車が一つない。
あぁ、あれほんまに取りにきたんか。そういえば、自転車くれ、とかいっていた。

結局、近所の敷地が工事に着工し始めた音で目を覚ます。
先週は何故か我が家の庭で畑用のミニトラクターを修理しだした大家の物音で目を覚ました。
少しは静かに眠らせてほしいものだ。

眠気眼で洗濯機をまわす。その瞬間に今日、この地区の掃除当番だったことを思いだす。
無意識のうちにアラームを止めていた。
我が家のまわりは昔ながらの自治体や掃除当番性というものが、まだいきている。

レオパレス21が、この田舎の古い家屋を解体し、
2階建てぐらいの賃貸マンションを建設し始めたのが
ちょうど先週土曜日のことだった。

この地域は、本当に静かで隣の草木がかすれる音や
はしゃいでる子供たちの声、
夜な夜な遠くでエコーする暴走族の思春期色した音ぐらいしか響かない。
週末はゆっくりと音楽をかけて猫を撫でたり本を読んだり、
仕事をしたりと静かな時間を過ごすのだが,
マンション建設でこの一体の静かな週末すら解体されつつある。
爆音で繰り返されるクラッシュ音に頭が疲れたので猫ご飯を買い出しに近くのホームセンターにでもいこうか。

あいにくの曇り空だが、
なんせのびきったこの髪を行き当たりばったりの美容院でばっさりいってもらおう。
もう夏がくる。いや、もう夏か。まるで梅雨入り前の儀式のように断髪。
北海道出身に関西の夏は、つらい。

「学ぶ」ということ 2009/06/17 10:37 PM

5月に宣伝会議のWEBディレクション講座という全10回の講義で
講師をやらせていただきました。

人に何かを教える、というのは非常に難しく
そういえば、佐野さんも徳田さんも竹内さんも講師やってんだなぁ、すげーなぁーなんて
今度、コツを教えてもらおうと思います。

結局、一番受けたのは僕の「ボツ案集」だったのですが、
デザイン雑誌とかでも手書きのラフとかついつい見ちゃうのと同じように
こういう奇麗じゃないところ(地味なところ)っていうのが
実は一番面白いのかもしれませんね。難しいものです。

僕の師匠が先日東京で講師をしたらしいのですが、
その感想の終わりにこんなことを書かれていた。


『変化が激しい時代には、学ぶ者のみが未来を受け継ぐ』


今の経済状況にしろ、クライアントの予算から、ずいぶん不況の影響というものを
体感できるわけですが、1年以上前の僕のキャパを今の僕がはるかに越えている。
それは多忙を極めるなか、決して潰されず二足の足で立っていれている。
そんな中、成長してるな、と何故か毎年梅雨入りあたりで思う。

多くの失敗から、多くの経験を得たことは確か。
失敗は何事にもつきものですが、一度失敗しても次は絶対に失敗しない。
そこには確実に学びがある。

僕の嫌いな人間は、
自分で調べたら済むことを、調べもせずに他人を頼る人間。
まずは調べるべきだ、と教えても何度も忘れてすぐに聴く人間。
そこに一切の学ぼうとする姿勢はない。辛口ですが。

調べて、結局結論にいたらなかった人が
「いろいろ調べたんだけど、どうしてもここがわからない」
という相談は、どうだろうか。
そこにはどうしても学んでおきたい動機が感じられる。

子供の頃は、色々な挑戦をして失敗をしてけがをして相手を泣かせてしまったり、
道に迷ったり、両親に迷惑をかけたり、そんな経験を積んできたはずの大人が
なぜか些細なことを気軽に聞いてくる、やはりそこには学びはないし、
学ぼうとする姿勢がないのだ。

あ、やばいかも、という人がいれば
友達などにインタビューしてみるといい。
その人の生い立ちや価値観、これまでの経緯、今の仕事に至る理由、将来の夢。
そういったものごとを紐解いていくうちに、その人の根源的なポイントが気になってくる。
それは有名人でも、居酒屋の店長でも、疲れたサラリーマンでも同じで
その魂がどのような色で燃えているのか、弱い灯火なのか、強い光なのか
何層にも覆われた人の心を様々な興味から紐解いていくことの楽しさ。
その感覚は、まさに「学び」そのものだと僕は思っている。

激動する時代の中で「なぜ、どうして、どのようにして」そうなったのか、
そうならざるを得なかったのか、推察する癖。これは大事なファクターではないか。
僕が嫌悪するのは「なぜ」としか問えない人である。

自分が失敗したときに、
「なぜ」からスタートし、「どこで」失敗が発生し、「どうして」そのようなことが起こったのか、
「どのようにして」それを二度と起こさないようにするか、
自分自身のことを深く掘り下げることを欠く人間は「なぜ」しか言えない。
そういう人に成長は訪れないだろうし、年を重ねるごとに誰も答えを用意してくれなくなる。

大忙しな日常の中でも
そのようなことを見つめ直す時間は5分でもとれるはず。
すぐに人に頼るという癖は今のうちに捨てておくべきだと僕は思っている。

未来が僕に微笑むかどうかは定かではないが、
たった一つの些細な努力が十年後、二十年後の自分にとって
どれほど有用なものかを想像してみると
1日1日の積み重ねがどれほど大事なものであるかを痛感することができる。

そんな自分が嫌悪する人間にならないためにも
毎月、毎月、欠かさずインタビューを重ねている。

今月は2回目となる高木正勝さんへのインタビュー。
17日に新作「タイ・レイ・タイ・リオ(大きく揺れ、小さく揺れという意)」が発売された。
僕は一足先に聞かせてもらったが、彼の変化を受け止める姿勢と
発する音からは様々なものからの学びを感じずにはいられない。

Hitspaper
→ masakatsu takagi Interview



色々もらいました。 2009/06/17 12:07 AM

ちょうど昨日?だったかな。
会社の前で一服しながら仕事電話をしていると
目の前を竹内先生が通り過ぎていった。笑
第2期ブロガーでおなじみの竹内一馬先生です。

竹内さんとはクリエイティブ五条会で初めてお会いし、
THE KING OF GAMESの江南さんやRefsignの佐野さんとも初めてお会いする、という
初めてだらけの飲み会でした。

こうやって街角でふと知り合いの方に会うというのもいいものですね。
なんとなく嬉しい気持ちになります。
佐野さんとは、なぜかしょっちゅう烏丸で遭遇します。笑

東京在住だったころも、そうだったんですが、
そこらへんをブラブラしていると誰かに出会う。
あ!どーも、偶然ですね。なんていうお決まりの言葉なんだけど
あんだけ人がいる中で知り合いと出会うというのは、
それはまあなかなか奇跡的なことで
心がふわっと持ち上げられる気持ちになる。

先週まではドトウの納品ラッシュで
今週からは7月中旬に向けての大型案件2本の骨子を整えている最中。
村上春樹"1Q84"も2冊とも読み終えてしまい
どうにか面白い本はないものか、と仕事帰りに書店を巡るも
なかなか今の気分にマッチするものが見つからず、とぼとぼと帰宅。
冒険心のみで突入したラーメン屋も
まずくなりようのない「つけ麺」を見事なまでに不味く仕上げるというコンボが決まり、
家でぐったりとしてる。

仕事から帰るとインタビューの続きやデザインワークにこそこそ手を付けたり、
仕事じゃない仕事?の時間が多い。
ただデザインをいじりだすと軽く数時間は経過する癖があるので土日に限っている。
大体平日はインタビューをし続けている。

先週26才の誕生日を迎え、「本当に26歳?」というストレートな老け顔指摘にも耐えつつ
東京の友人から送られてきたプレゼントをあけると、こんな素敵なアイテムが。

Filmelangeで働いている友達なんですが、シャツとパンツの空色セットを送ってくれました。
ありがとー速攻着させてもらいました。
着るものの素材とかフォルムとか、それなりに気にする人間なんですが、
素材もフォルムも全て大好きなブランドです。特にすべてが日本産、という心意気に感服。
LOFTMANでも多く扱っているブランドなので是非、チェックしてみてください!

■Filmelange
http://www.filmelange.com/


そして、嫁にはこんなものを買ってもらいました。

laluという京都のブランドの薄手のパーカー。
このブランドは金沢で出会い、聞いてみると京都のブランドだと、
京都に舞い戻りlaluのショップへ行ってみると好きなものだらけ。
服全体のバランスやライン、特にクビ周りのデザインが大好きで
生地の使い方、合わせ方も面白い。やっぱ最高だよlalu。もうココでしか買わない。
と、思いきやデザイナーさんが知り合いだった。笑

店内で目が合った瞬間に
二人して
「どこかで会ったことあるよね」
とシンクロ。

僕が大学生の頃、お世話になったpark cafeの常連さんで、よくよく顔を合わせていた。
世界はつながってるものだなぁ・・・なんて関心しっぱなし。

それとそれと、さすが嫁といわんばかりに僕の好きどころをついたアイテム。
KAPITALのソックス3足セット。
丈夫でカラーリングが良く、僕の足に良くあっています。

マカロニアンのブルー&シルバーのシューズ。これも足に馴染む。

KITSUNE x プチバトー コラボシャツ
さすが子供服、婦人服インナーブランドなだけあって、とてもソフトな質感。
クビ元の切り方もKITSUNEが粘っただけあっていい感じ。

さらにPhoneixファンな僕を察して、
Kitsune Tabloid selected by PHOENIXももらっちゃいました。

そして、フィルメファンなのを忘れていない嫁。
これももらっちゃいました。

誕生日っていいねー。


週末の過ごし方 2009/06/15 01:52 AM

久々にゆったりとした週末を過ごすことが出来ました。
平日に終わらなかったプランニングの仕事を音楽を聴きながら黙々と。
会社では電話やら会話やらが入り乱れているので本腰をいれてプランニングに時間を割けない。
会議室で企画をもとめていても仕事の電話がひっきりなしなので
結局、プランナーが案件を持つということは家でも休みでも考えなければ
純粋なプランニングの時間というのは確保できないものなんですね。

そうな思考タイムには音楽が必需品です。
この週末で再生されたお気に入りのアーティストをちょこっとだけ紹介。

Domoticというフランスのエレクトロニカ/アンビエント系のバンド。
幼少の頃に母親からプレゼントされたシンセ?を今でも使ってるとか、なんとか。
可愛らしい音のパーツと暖かみのある曲構成、なぜか口ずさんでしまうメロディーが最高。

日本インディーシーンで奇妙なメロディーラインと世界観で知名度があがっている"Yomoya"。
1stを昔から聴いており、独特だなーポップなんだけど、そこらの作られたポップじゃなくて
彼ら独特な雰囲気が生んだポップさ。そこがいいんですよ。

トクマルシューゴは、もうかなり知名度が高いはず。
1stをたしかアメリカのレーベルと交わし国外からの賞賛が先立っていた若き才能。
今年発売された"Rum Hee"は、メランコリックなベールに包まれたカントリー調のキラキラした仕上がりに。なんか、聴いてるとピクニックいきたくなるよね、これは。

ALT。つい最近、ALTのメンバーでもありTYMOTEというクリエイティブユニットと
とある仕事を2件やったのですが、
そこでALTのトラックメーカーである二人と一緒にお仕事したばかり。
本当、すごい良い。アルバムは2枚組なんですが、本当に全曲聴きごたえある内容。

FACTは日本でも10年以上、活動していたミクスチャーバンドなんですが、
今年?去年くらいに全米と日本でメジャーデビューした異色な展開。
その楽曲をBBSがremixしてるのがコレ。映像ずるい。
お面の一番目立ってるやつがどう考えても掟ポルシェにしか見えない。

まさかKITSUNEからリリースされるとは思わなかった!
Two Door Cinema Clubという若手のギターロックバンドです。
Undercover Martynという楽曲が素晴らしい疾走感で虜です。

Electric Presidentは、ここ1年ヘビロテしつづけてます。
特にこの曲の"ガッデム"の下り(2:53あたり!)は50回以上聴いたんじゃないかってくらい。
ソフトでメロウなエレクトロニカの癖にスパイス的にふりかかるパンク精神がしびれます。

セバスチャンテーラーがサングラスを外してる!
あまっ!声、甘っ!!っていうことです。徹夜確定の際にはこれをかけることが僕のルールです。

と、まだまだあるんですが、きりがないので。。。

そうそう、先週土曜日に関西のWEB制作会社の方々があるまる会に
こっそり出席したのですが、このRefsignを想像を絶する努力で作り上げたであろう能宗さんと
ご対面できました!24歳!すげー本当すげー。
会社も近いので、また遊びにいきます!

仕事とかインタビューとかいろいろ 2009/06/12 01:53 AM

48時間耐久レースが無事に終了し、やっとロンチ。
家の鏡で自分の姿を見た瞬間にあまりの顔色の悪さに一瞬、ぞっとしました。
土気色。この言葉を人生で初めて使った瞬間。
久々に落ち着きのある日常を取り戻しつつ、
また来週から激動の2ヶ月が続きそうな予感に身が振るえます。

今、イギリスのデザイナーにインタビューをしています。
アラスカ出身のシニカルでいてユニーク、そして、とっておきのハイセンスで
他にはないイメージを作り続けている方です。
6月中にはインタビューも終わるのでまた告知します。

先月末にインタビューした高木正勝さんの原稿もそろそろ公開されます。
今回は2回目。経過を追ってインタビューできるのは、インタビュアー冥利につきます。
コンサート等も招待していただいたりと点ではなく線で高木さんの変化や見据えているものを伺うことが出来るので本当に楽しい。
これは来週には公開されるのでお楽しみください。
とりあえず新作は僕の音楽感に多大なる影響を与えた一枚です。必聴盤。

そして、新しい企画を京都で行う予定で多忙を極める中、
隙間をぬって色々と調整をしています。
これは8月には開始できると思うので準備ができたらご連絡しますよー。来てねー。

48時間。
納品に向けて黙々とスタッフと起き続けた中で永遠のように流れ続けるラジオ。

そこで忌野清志郎の最後の作品となった「Oh! RADIO」が何度も流れていた。
彼がこの世を去った瞬間は、その不在感を感じることはできずに
え、嘘、という心持ちでしかなかったのだが、
梅雨入りの大雨と彼のキュートな声がない交ぜになって
あぁ、本当に死んでしまったのか、と寂しい気持ちになった。

会ったこともない人の死に感慨に耽ること自体が珍しいのに
彼の声や人生には、他人とは思えない距離感を感じる人は多いんじゃないか。
僕もそんな人間のひとり。

いつ途切れるとも知れない、この限られた時間を
思い残すことなく突っ走るべきだぜ、ベイベーといっているようだ。

そういえば、「baby」を「ベイビー」ではなく「ベイベー」といったことで
日本歌謡界に激震を与えたのも清志郎の功績。
それまでの英語詞ってのは軽視されていたらしく
清志郎がそんなことを気にもせずbabyをベイベーと歌ったんだってね。
彼の著書「10年ゴム消し」は僕の大好きな一冊で
「10年なんて、ゴム消しさ」っていうフレーズが大好きで大好きでたまらんのです。
なんて話のそれっぷりはお許しください。

てっきり今日が金曜日だと思ったら、なんだ木曜日ではないですか。
48時間、働き通したことで失われた1日が生まれたようです。
体感的に1週間働く時間ってのが体に刻まれているんですね。

完全に支離滅裂な展開をした日記らしい日記ですが、
そろそろ睡魔が猛ダッシュで襲ってきているので
久々の就寝。皆さん、おやすみなさい。

ちょっと隣を見てみる 2009/06/10 01:17 AM

連続ポストです。そうです。今日も徹夜です。
年に一度はこういう1週間もあるもんです。

さて、今日から少しずつ僕の考える「広告」や「仕事」について語っていこうかな、と思います。本当、長文ですが勘弁してください。

まず。
僕がこのWEB業界に入って最初に教え込まれたことは、

きれいなサイトをデザインするのではなく、
僕らは"コミュニケーション"をデザインする。

ということでした。
なんだか当たり前のように聞こえるかもしれませんが、
クライアントとお客さんをつなぐ「広告」でコミュニケーションする。
これは意外と本当に難しいです。
お客さんは企業が提言するメッセージの裏側に「営利」を感じずにはいられないですし、そもそも企業は利益追従の集合体なので、何も間違ってはいないのですが
ブランディングという観点では、ここはどうしても伝え方を工夫する必要があります。

WEBにとらわれず「広告」という広い概念をフカンすると
「広告」は、その企業の顔であり、声です。
たった1行のコピーでお客さんと繋がることもできますし、
WEBを駆使したテクニカルな内容で長期的に関係を気付くこともできます。
企業にとって、どのような「広告=コミュニケーション」がベストなのか。
ディレクターやプランナーは、それを日々悶々と考え続けています。

企業が伝えたいメッセージをどのような「広告=言葉」で伝えてあげるか、
たとえて言うならば、友達の誕生日会だったり、恋人とのクリスマスを
あれやこれやと演出することと同じで

・年をひとつ重ねたことをどうやって祝ったら、この気持ちは伝わるか。
・どんなクリスマスをすごせば恋人が喜んでくれるか。

日常的な行為に置き換えるとこれらにとても近しい作業が「広告」だと僕は思っています。


今日のテーマは「ちょっと隣を見てみる」という僕の些細なノウハウですが。
WEB屋だけではなく、あらゆるお仕事でも少しはためになるかもしれません。
WEBを生業としているとついつい広告の中でもWEBプロモーションに注目してしまいます。

できることなら少し隣を見てみましょう。
例えばポスター広告やら、TVCM。店頭POPとかとか。
自分の仕事"以外"のクリエイティブに触れることは
逆にWEBの"当たり前"を壊すブレークスルーになりえます。
すし屋さんがケーキ屋さんに学ぶ、とか、その逆もしかりです。
近しい業種の当たり前が自分の業種では当たり前ではないことが多いです。

僕のちょっととなりは「屋外広告」などの現場ありきの広告が多いです。

今日は僕のアンテナにひっかかった「広告」をひとつ。

これはWWFの募金キャンペーンなんですが、
小額の金額が指定されたサークルにペタペタとコインを貼っていきます。
しばらくすると・・・コインで動物たちのシルエットが浮かび上がる。
とてもシンプル。かつ、ただ募金するという行為に
みんなで一枚の絵を作り上げる、という別のゴールが生まれています。

赤い羽根募金だとお金を入れて羽を胸につけて満足。
という完全に個人レベルでの完結ですが、このプロモーションですと
参加した人すべての満足まで還元できています。

さらに「これは何?」というアテンションが活きており
街中でちらりとみると、どうでしょう、あなたなら少しは気になりませんか?

「募金」という当たり前の行為に退屈しのぎの穴埋め「遊び」を加えるだけで
このようなクリエイティブ・ジャンプが可能になっているんですね。

こうやってあらゆる広告を紐解いていくと
そのロジックは意外とシンプルでピュアなものが多いです。

ちらっと隣を見てみると非WEBプロモーションでも
WEBが忘れてしまったことや、今まで意外とWEBにはなかったこと
なんかがたくさん落ちています。

少し目線を替えるだけであらゆることが今の仕事にいかせる。
ちょっとしたノウハウですが、行き詰まりを感じている方にはオススメですよ。

your unknown music 2009/06/10 12:33 AM

初めて買ったCDは、篠原涼子の「恋(いと)しさと せつなさと 心強さと」です。
そう、ストリートファイター(実写版)のテーマ曲です。
中学はビートルズを聴きまくっていましたね。
高校はハイスタ真っ只中。なぜか同時に坂本龍一を聴きまくっていました。
大学の時はエレからパンクまで、テスト前にSlipknotのDVD見てテンションあがって寝れず結局、テストを寝過ごす、といった過去を持つ松倉です。
音楽は雑食系です。

音楽嫌い!って人はなかなか少ないんじゃないだろうか。
僕は大学のころ4年間ずっとバンド活動をしていたので
自然と音楽は日常的なものでした。というかないと苦しい。

すると自然とネットワークは広がっていきます。
いいものをおすすめする癖があるので
「これいいよー」と音楽を教えると「これ知ってる?」みたいな。
何よりもストレートに相手のことを知れる一種のコミュニケーションツールでもありました。
じわじわと広がった音楽ネットワークは、日本中に広がりまして
仕事をしていると「これ知ってる?最高じゃない?」と
音楽愛そのもののようなメールが頻繁に届くわけです。

そんなサイクルが生まれてきたころ、
こういう良質な音楽情報の共有って、なにも友達間だけじゃなくていいじゃん、
と思い立ったんですね。4月の土曜日に。
加えて、違法コピーがあふれかえっている今。
そういう行為はアーティストの首を絞めているのだ、
そんな自覚があまりに希薄な感じがして
つまり、それって未来の良質な音楽が生まれる可能性を徐々につぶしていっているんだなぁなんて思ったんです。

アーティストを守るというのは、大げさですが
いいアーティストをしっかりと評価するのは、
音楽好きの「これ最高だよ!」って言葉だったり
対価として支払われるお金だったりするんじゃないかと。

いいものはいい。素敵なものは買う。
それが音楽の未来なことに変わりはなくて
それをただシンプルにやったらどうなるか、と作ってみたのが
"your unknown music(あなたの知らない音楽)"というサイトです。



構造はいたってシンプル。
・好きなアーティストを紹介。(コントリビューターなりのテキスト、表現で)
・iTMSへのリンク
・Myspaceへのリンク
・Officialへのリンク
以上!

これいいよー、素敵じゃん、っていうやりとりを
WEBで共有するためだけのサイトです。
5月末から正式に運営を開始し、
大阪・京都・札幌・東京の4人のコントリビューターにより、
日々ゆるく更新されています。

さすがに全てのジャンルをカバーすると
わけわからんことになるので本当に4人の趣向によるところなセレクトですが
合う人は合うんでしょうね。国外からもジャンジャン連絡が、、、

「日本語わけわかんねーけど、最高だよ!」

音楽は国境を越えるじゃないけど、良いものって伝わる。
サイトの作りがじゃなくてね、扱う音楽は本当にいいので。

今後はiphoneへの移植を考えていて
これが実装できてver 1.0。やっとスタート地点。

音楽好きたちの日常にyumっていうメディアがあることで
例えば電車の中でチェックしてみたり、
退屈な講義中に探ってみたり、
夜寝る前の退屈なときとかね。

音楽聴くぞ!って本腰そえるんじゃなくて
自然とここで良い音に出会えることが僕らの目指すところです。

毎月、Playbackというなのグダグダチャットをそのまま!公開しちゃってたり
日常会話レベルでの音楽トークを覗き見している感じですね。
今後は各コントリビューターの夏のiMixとか
ポストしている人の個性がわかるような、もっと直接的なコミュニケーションに近い
ゆったりとした企画もissueとして展開していこうと思っています。

いやー本当、世界中には素晴らしいアーティストがひしめいていますね。

これもディレクターの仕事 2009/06/08 11:36 PM

今、こうやってRefsignの日記を書こうとタイピングしているのは、
もう会社を出ても終電には間に合わないと悟ったわけで。

我が家は大阪の茨木市という京都と大阪の真ん中あたり。
通勤に約1時間を要する場所に何故か拠点を設けたのが理由で
猛忙期にはときおり、諦め混じりに夜な夜な静かに仕事をしたりと
何故か、さらに仕事モードにドライブがかかる次第です。

ディレクター/プランナーとしては作業を終え、
残りは制作スタッフが黙々と作業をする背中をぼんやりと見つめるだけなのですが、
チームのメンバーを残してどうにも家で眠る気にもならず。
今夜のようにぼんやりエールを送るだけの時間も、まぁある意味ディレクターの仕事なんじゃないでしょうか。

個人的に「忙しい、忙しい」ということはあまり口にしないようにしているのですが、
今は本当に忙しい。これまでは多くて8案件(提案やコンペ、制作段階を含めて)を
同時に進めていたときが最多なんですが、今は二桁越えました。びっくり。
ただ個人的には退屈なときが一番苦しい。暇が一番嫌い。
不景気なのにこんなに忙しいのはありがたいことです。

今0時を超えて多忙を極める案件に巻き込んだスタッフが誕生日を迎えました。
ロックの日(6月9日)だ!と騒ぐほかない徹夜確定な僕らです。
もしかしたら(というか確実に)明日も徹夜だな、これ。

なんていうWEB屋の日常でした。
(いつもはこんなに忙しくないですよ)