福田尚代《梯子》2010原稿用紙に彫刻(部分)

 

『本の梯子 -book ladder-』
展示、催し、アートブック

 

|日程:2013年3月20日(水祝)− 3月31日(日) (*3月26日(火)・27日(水) 休み)

|場所:ギャラリーモーネンスコンピス
京都市上京区堀川通丸太町下ル エーワンテック本社ビル3F
>> http://www.maane-moon.com/galleri/

 

大切な言葉に、心ふるえる物語。美しい意匠や装幀‥‥‥。
わたしたちにとても近しく、さまざまなかたちで寄り添ってくれる。
本とはそのようなものではないでしょうか。
また本は、はるか遠い昔から、
ひととひとをむすび、つないでくれる存在でもあります。
さながら、空にかける梯子のように。

 

「本の梯子 book ladder」は本と言葉をテーマに、美術作品の展示、音楽やパフォーマンスなどの催し、そしてアートブックを、 梯子をかけるように行き来しながら、作家やアーティストたちと作りあげるものです。 本という梯子がみなさまにも、そしてこれからの未来にもつながっていきますように。

 

【概要】
美術作品の展示、音楽やパフォーマンスなどの催し、アートブックの三つの柱から、本と言葉をさまざまに取りあげます。本を作るワークショップも開催します。展示に福田尚代、かなもりゆうこ、催しにいしいしんじ、mama!milk、華雪、福永信、吉福敦子ほか。

|企画:村松美賀子、かなもりゆうこ

 

[展覧会]

福田尚代・かなもりゆうこ
|日程:2013年3月20日(水祝)− 3月31日(日) 12時−17時(最終日は16時迄)
(*休み・3月26日(火)・27日(水) )

|場所:ギャラリーモーネンスコンピス(入場無料)

 

[書物]

『book ladder』
「箱の本」を展覧会期中、会場にて販売いたします。会期後もHPや一部書店などで販売する予定です。

B6版、箱状、限定100部(予価 5,000円)
編集/村松美賀子 design/仲村健太郎
文と制作/いしいしんじ、華雪、かなもりゆうこ、福田尚代、福永信、mama!milk、村松美賀子

 

[展示会場での催し]

オープニングイベント:いしいしんじ その場小説
2013年3月20日(水祝)18:00〜19:30(開場 17:30)
料金:1,500円(飲み物付き)

 

mama!milk 本に奏でる夕べ
2013年3月23日(土)19:00〜20:00(開場18:30)
料金:3,000円(飲み物付き)

 

華 雪 字を書いて梯子をつくる
2013年3月24日(日)11:00~12:00(開場10:30)
料金:1,500円(飲み物付き)

 

クロージングイベント:福田尚代×福永信 朗読とトーク
2013年3月31日(日)17:00〜18:30(開場16:30)
料金:1,500円(飲み物付き)


申込み:[email protected]
*すべて要予約 定員がありますので、キャンセルの場合も早めにご連絡をお願いいたします。

 

[展示会場外での催し]

かなもりゆうこ+納谷衣美・吉福敦子 パフォーマンス
『What is the Name of This Book?』
2013年3月29日(金)19:30 start(open 19:00)
会場:ソーシャルキッチン(京都市上京区相国寺門前町699)
料金:2,000円(飲み物付き)
申込み:[email protected]

 

ワークショップ
箱の本を作るワークショップ1・2(村松美賀子、仲村健太郎)

2013年3月24日(日)14:00〜16:00/3月30日(土)14:00〜16:00
(2週連続/6,500円・箱代込み/定員8名)
会場:モーネ工房内 寺子屋(ギャラリーモーネンスコンピスと同じ敷地内)
申込み:[email protected]

 

詳細と最新情報につきましては、こちらをご覧ください。
>> http://book-ladder.tumblr.com/

 

|お問い合わせ:
[email protected](村松美賀子)

 

|プロフィール:

福田尚代

美術家。〈物〉と〈物ではないもの〉の距離を探りながら、書物や言葉にまつわる事物への一見個人的な行為を美術作品としている。これまでに、名刺や郵便物や書物の活字を細かな刺繍で消してゆく〈巡礼〉シリーズ、岩波文庫のグラシン紙カバーに微かに写った文字を見る〈言葉の精霊〉、本のしおり紐を丹念に指先でほぐした〈書物の魂、あるいは雲〉、色鉛筆の芯やけしごむや原稿用紙などへの彫刻、等々。また、未知の言葉の組み合わせを見出す手法として、回文の探究を続けている。著書(私家版)に『言追い牡蠣』『飛行縫う戀』『寡婦と香草』など。

 

かなもりゆうこ

美術作家。インスタレーションを中心に、映像作品、パフォーマンスなど様々な形で発表し、詩的な時空間を作る。近年は、書物の世界をいつくしむ作品をいくつか制作してきた(「トショモノ」2010、「Alphabet of Acanthus アルファベータ オブ アカンサス」2011、「Memoriae メモリエ」2012 など)。また、思えば、古くから自分は本のことをいくつも扱ってきたことを近年あらためて確認している。作中には人が本を読む姿が頻繁に登場しており、紙にはいつも思いを馳せてきた。著書に『ヴァリアント』2009-それまでの仕事から取り出したイメージに言葉を添えた本。

 

いしいしんじ

小説家。1994年『アムステルダムの犬』でデビュー。2003年『麦ふみクーツェ』で坪田譲治文学賞を、2012年『ある一日』で織田作之助賞を受賞。近作に『みずうみ』『四とそれ以上の国』などがある。蓄音器で名曲を聴く会や、即興で小説を書く「その場小説」などのイベントも行っている。
>> http://www.mao55.net/gohan/main.php

 

mama!milk

生駒祐子(アコーディオン)、清水恒輔(コントラバス)。1997年より、世界各地の古い劇場、客船、廃墟、寺院、美術館等でのサイトスペシフィックな演奏を重ねている。 また、折々に様々なアンサンブルを編成しながら、数々のアルバム作品、映画や美術作品のためのサウンドトラック等も発表している。アルバムに『Quietude』『Parade』(ともに2010)、『Fragrance of notes』(2008)など多数。
>> http://www.mamamilk.net/

 

華雪

1992年より個展を中心に活動を続ける。刊行物に『ATO 跡』(2009/between the books)、『書の棲処』(2006/赤々舎)、『石の遊び』(2003/平凡社)などがある。また、〈字を書く〉ことを軸としたワークショップを各地で行 う。作家活動の他に、「木の戦い」(エクリ)、「コレクション 戦争×文学」(集英社)、「石原慎太郎の文学」(文藝春秋)をはじめ書籍の題字や挿画としての書も手がける。
>> http://www.kasetsu.info

 

福永信

1972年生まれ。小説家。著書に『アクロバット前夜』(2001/新装版『アクロバット前夜90°』2009)、『あっぷあっぷ』(2004/村瀬恭子との共著)、『コップとコッペパンとペン』(2007)、『星座から見た地球』(2010)、『一一一一一』(2011)、『こんにちは美術』(2012/編著)、『三姉妹とその友達』(2013)がある。

 

吉福敦子

ダンサー、振付家、ワークショップデザイナー。東京生まれ、東京在住。黒沢美香&ダンサーズのメンバーとして踊ったのち、1980年、川口隆夫らとATA DANCEを結成。共同で作品製作をおこなう。1996年よりソロ活動を開始。2011年からUnit Dance Bookshelfと名乗り、作品毎にメンバーを集めてのグループ作品の製作・上演をスタートする。書物とダンスは似ていると感じます。質感、肌触り、言葉と言葉が織りなす存在感、行間にひっそりとたたずむ秘めごと。それらが一体となって世界を作り上げます。「書物を読むようにダンスの行間を読み解く」を信条に、月下美人の如き瞬きの、ダンスの時間を積み上げています。
>> http://www.studiogoo.net

 

かなもりゆうこ+納谷衣美

二人の組合せによるパフォーマンス作品は、かなもりの美術作品制作の過程から、またはその下地として生みだされてきました。「bi-bun-on」「telepathy」「ヴィオレ」など。2012年には、書籍・紙・記憶・自然を扱いながらエドガー・アラン・ポーの『メールストロムの旋渦』に問いかけて再生する「失われた島への到着の仕方」を上演。また、かなもり+納谷は長年、紙もののデザインの共同制作も行っている。(納谷衣美:ダンサー、アレクサンダーテクニーク教師、デザイナー)

 

仲村健太郎

1990年生まれ。グラフィックデザイナー、エディトリアルデザイナー。現在京都造形芸術大学情報デザイン学科に在籍中。大学ではタイポグラフィを専攻し、展覧会の広報物やカタログ、ブックデザインを中心に活動を行う。

 

村松美賀子

編集と文筆。京都造形芸術大学教員。出会ったひと、もの、こととの関わりから発想し、書籍を編んだり文章を書く。著書に『京都でみつける骨董小もの』『京都の市で遊ぶ』など、共著書『住み直す』『京都を包む紙』(モーネ工房主宰の井上由季子と)など。本と言葉、そしてそれらをめぐる表現について、何かかたちにしたいと思い始めてはや3年。本や言葉は、あいだにあるもの、つなぐものであるということをあらためて感じている。

 

かなもりゆうこ《トショモノ》2010 video still