味方玄/京都芸術センター
『待月(つきまち)』 原作:松田正隆


|会場:大江能楽堂

|日時:2010年11月16日(火)19:00~★

|ポストトーク
★11月16日(火)19:00 『待月』は、プレトークとして行います。

|上演時間:105min

|料金・チケット:
一般/前売 3,500円
一般/当日 4,000円
ユース・学生/前売・当日 3,000円
高校生以下/前売・当日 1,000円
※チケットの購入/問合せは、「KYOTO EXPERIMENT事務局」にお問い合わせ下さい。

 

研ぎ澄まされた「能」の身体は、時を超えて現代に語りかける。

現代演劇を代表する劇作家・松田正隆の原作による、現実に起きた男児誘拐殺人事件、そしてカフカの『流刑地にて』に着想を得た創作能。「京都ビエンナーレ2003」の初演時に野外で上演された本作を、劇場用作品として再創作する。諸国を巡るひとりの修行僧が、朽ち果てた橋の前に往き当たる。そこに現れた老婆が、この橋の由来を説く。老婆は、彼方より橋をわたってこちらに来ようとする罪人の魂を鎮めようとしていると云う。そして、先の長くない自分に代わり、この苦しい役目を引き継いでくれと僧に袈裟を手渡し、息を引き取る。すると、そこへ男の霊が現れ、自分の苦しみ、背中に刻まれた罪がどのようなものかを聞かせてくれと頼む。そこに、刻まれた恐ろしい罪状の数々。刻まれた文字は、炎のように燃え、身を切るように痛む。僧は、それらが男自身の罪ではなく、先祖の罪であることを告げるのだった。——罪とは何か、そして贖罪とは何か。

 

|スタッフ:
演出・脚本:味方玄/原作:松田正隆

|出演:
味方玄、河村晴道、茂山茂 他

|クレジット:
製作:京都芸術センター/共同製作:KYOTO EXPERIMENT/助成:芸術文化振興基金/主催:(財)京都市芸術文化協会、KYOTO EXPERIMENT

|プロフィール:
味方玄(能役者)
能楽・観世流シテ方。1966年能楽師・味方健の長男として生まれる。1971年『鞍馬天狗』花見で初舞台。1978年『猩々』で初シテ。1986年片山幽雪師(人間国宝)に内弟子入門。1990年『翁』千歳。1991年独立。1996年『猩々乱』1997年『道成寺』など大曲に挑戦する一方で、1992年NHK衛星放送「重低音スペシャル」に出演し能とシンセサイザーのジョイント、1998年「アルティ・ブヨウ・フェスティバル」ではモダンダンスとのデュエット出演と演出を行い、能楽の同時代性を追及。1994年ワシントン・ジャパンフェスティバル、1995年ニューヨーク薪能などの海外公演を経験。 1996年から、独自の舞台世界を作り出すために「テアトル・ノウ」を主宰し、年1 〜2回の公演を実施している。2001年3月京都市芸術新人賞(平成12年度)を受賞。2004年1月京都府文化賞・奨励賞を受賞。2006年、淡交社より『能へのいざない』を出版。
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/duck-hal/