“LOUDER THAN BOMB/YOUNGER THAN YESTERDAY – 夾竹桃の村 – “

|会期:2011年9月6日(火)~10日(土)12時~19時
※会期中の日・月曜日休み

|場所:MATSUO MEGUMI +VOICE GALLERY pfs/w
京都市南区東九条西岩本町10 オーシャンプリントビル/OAC1階
>> http://www.voicegallery.org/

|出展者:

井上明彦+御守り工房(冨田果絵・瀧本亜沙美)
The pursuit of new possibility(砂連尾理×Hyslom×垣尾優)
picnica+スミヤキスト9
池上良子 / 協力:foret株式会社
TGR(有毒女子通信) / 協力:HAKOBAKA、株式会社フェリシモ

展示室pfs/「 “S/N”と90年代京都展」
※共催:京都精華大学情報館メディアセンター/MATSUO MEGUMI+VOICE GALLERY pfs/w
※企画協力:八巻真哉
※開廊25周年記念展

 

洪水で家が流され、雑木の上にひっかかり、そのまま住んでいる、とせよ。
まわりにいつしか夾竹桃の村ができる。」(井上明彦)

当ギャラリーは、7月10日に25年周年を迎えました。開業した1986年にチェルノブイリ原発爆発事故が起こり、1995年阪神大震災・地下鉄サリン事件、2001年アメリカ同時多発テロ事件が起こりました。他にも、絶えず世界じゅうに大きな事件・戦争・事故・自然災害が起こり続けた25年であったと思います。そのような25年間に、それらにどう対峙する芸術と協同したいか、個人でありたいかということをずっと考えてきました。芸術や個人が無力や非力であるとは、けっして考えませんでした。 芸術は、想像をうながし、生きることや価値観にまったく新しい創造の道を開くと信じたからです。 最近、戦争体験を聞いておかねばという思いが、それと重なりました。私という個人がするべきことは、一般情報化された<戦争>を歴史として反芻することではなく、小さな個人史を聞き取り、そこに最大限の想像を働かせることではないか。 すべての危機において、芸術こそ想像と創造の原点となり得るし、歴史に埋もれようとする小さな個人と協同するのではないかと思いました。 このたびの展覧会LOUDER THAN BOMB, YOUNGER THAN YESTERDAYは、直面している危機、危機を想像することをテーマとします。 LOUDER THAN BOMBというフレーズは、芸術の真意や波及力を信じる英国のある知人からもらった言葉です。 YOUNGER THAN YESTERDAYは、長く隣人であったダムタイプの、1995年に亡くなった古橋悌二さんが、エイズ渦中のニューヨークからくれたハガキに記してくれたフレーズです。そして、夾竹桃とは、言うまでもなく、原爆投下の夏、広島に咲き誇った花です。

人が想像力と技術を持ち寄り、集落ができる。集落から新たな関係や文化が生まれる。本展では、ギャラリー空間の中に「ムラ」をつくることをめざしました。搬入日初日の本日(7月14日)、最初の「家」が建ちました。本展では、徐々に家が建ち、関係が起こり、出来事が起こります。制作を公開しながら進化するグループ、計画にしたがって出来事を重ねるグループがあります。夏の最中、会期を一端中断し、9月に1週間だけ本展を再開します。この1週間に、集落をつくりつづける中で求めた対話やさらなる出来事を重ねる予定です。また、10月に、京都精華大学情報館において、関連のシンポジウム(予定)を開催します。