エニアックインターナショナル(京都 電話 : 075-253-2886)のデザイン工房「インクファクトリー」は、アパレルとインテリアを重点分野に位置付け、ファッションデザイナーなどとの協業に力を入れる。
アパレル向けは、年商2億円前後のメーカーを対象に当面、500ブランドとの取り組みを目指す。

同工房は、エプソン販売との共同プロジェクトで2008年に立ち上げた。立体スキャナーや大型インクジェットプリンター、映像プロジェクターを活用しテキスタイルから室内空間までトータルに提案している。これまでにも複数の若手クリエイターを支援し、婦人服やオブジェで表現してきた。

2010年秋冬向けでは、東京コレクションに初参加したサトル・マツダの作品と個展会場の構成に協力した。水性顔料を使った木目調のインクジェットプリンターにランダムなプリーツ加工を施したジャケットやドレスで、ナチュラルな大人の雰囲気を演出した。デザイナーからは「水質汚染をしない環境素材として顔料プリントに注目した。今後もコンスタントに扱いたい。」と評価されている。

同社は「1着からオリジナルプリントが可能」(松川恵一社長)とし、引き続き素材開発でコスト改善などに努力する。

また、サトル・マツダのデザインで、婦人服のシルエットを応用した照明シェードも開発しており、4月のイタリア家具見本市「ミラノ・サローネ」に出品し、欧州に発信する。