ディストピア零年
- No, We Can’t! Another World Is Not Possible!

 

野田政権による大飯原発再稼働決定は誰にとっても予想外のことだった。福島第一原発の事故がいまもなお「進行中」であるなかで、また、それがこれからどのような害をもたらすのか誰にもわからないなかで、いったいどうしたら別の原発を再稼働させるという話になるのか。この再稼働決定が我々に気づかせたのは、第一にまず、国家と資本との結びつきは絶対的なものであって我々がそこに割って入ることなどいっさいできないということ、そして第二に、我々の暮らしているこの世界には愚か者たちがおり、彼らはどんなことがあっても愚か者であることをけっしてやめないということだ。「もうひとつの世界は可能だ」?そんな希望は誰にとっても決定的に過去のものとなり、遠い記憶のなかでこだまするたんなる戯言にしかもはや聞こえない。それでもしかし人々は諦めていない。何を?世界を変えることを、ではない。処置なしの愚か者たちが我がもの顔でのさばりかえっているこの世界のただなかで、それでもなお生きていくということを、である。

 

|日時:2012年11月8日(木)、22日(木)、19:30〜

|場所:Social Kitchen 2F Space
京都市上京区相国寺北門前町699
>> http://hanareproject.net/

 

|講師:廣瀬純

 

第1回「現状分析」
福島第一原発の事故が始まってから今日までの状況を分析する。野田政権による大飯原発再稼働決定に転換点を見出せるとすれば、それはいったいいかなる意味でのことなのか。
日時:2012年11月8日(木)19:30〜

 

第2回「勉強」
ディトピアを生き抜くための必読書、ジル・ドゥルーズ『意味の論理学』を読む。ドゥルーズが「革命」と区別して「革命的になること」と呼ぶものはいったいいかなることなのか?
日時:2012年11月22日(木)19:30〜

 

|プロフィール:

廣瀬純

1971年、東京生まれ。1999年、パリ第3大学映画視聴覚研究科博士課程中退。現在、龍谷大学経営学部教員、仏・映画批評誌「Vertigo」編集委員。著書に『美味しい料理の哲学』(河出書房新社、2005年)、『闘争の最小回路―南米の政治空間に学ぶ変革のレッスン』(人文書院、2006年)、『闘争のアサンブレア』(Colectivo Situacionesとの共著、月曜社、2009年3月)、『シネキャピタル』(洛北出版、2009年)、『蜂起とともに愛がはじまる—思想/政治のための32章』(河出書房新社、2012年)など。訳書にパオロ・ヴィルノ『マルチチュードの文法』(月曜社、2004年)、トニ・ネグリ『芸術とマルチチュード』(月曜社、2007年、共訳)/『未 来派左翼―グローバル民主主義の可能性をさぐる(上・下)』(日本放送出版協会[NHKブックス]、2008年)など。

 

|定員:30名

|参加費:500円〜3,000円/1回

(!)今回のレクチャーでは実験的にスライド制を使って参加費を設定します。所得が少ない人は小額の参加費を支払い、逆に所得が多い人は少し多めに参加費を支払ってもらうことで成立する仕組みです。受付時に、以下の金額を参考にお支払いください。

500円:学生、0〜200万円(年収)
1,000円:200万円〜300万円(年収)
1,500円:300万円〜400万円(年収)
2,000円:400万円〜500万円(年収)
3,000円:500万以上

 

|申し込み方法: 氏名・電話場号・メールアドレス(パソコンメール)を記載の上、
[[email protected]]までお申し込みください。

※2回の講座は関連していますので、連続での受講が望ましいですが、 単発での受講を希望される場合は、申し込みの際に明記してください。

 

詳しくはコチラ