「branch / forest:大村 大悟 展」

|日程:2012年4月17日(火)〜29日(日)11:00〜19:00※月曜休廊、最終日18時まで

|場所:Gallery PARC
京都市中京区三条通御幸町弁慶石町48三条
ありもとビル[ル・グランマーブル カフェ クラッセ]2階
>> http://www.galleryparc.com

 

Gallery PARC[グランマーブル ギャラリー・パルク]では、2012年4月17日から29日まで、「branch / forest:大村 大悟 展」を開催いたします。大村 大悟(おおむら・だいご / 1984~)は、これまでおもに土や木といった自然物、鉄やガラスといった無機的な素材を用い、それらの「もの」と「空間」が持つ要素に最小限の手を加えることで、新たな「もの:状況」をつくり出すかのような作品展開を試みています。大村は、そのための方法として「もの」の意味や在り方、「空間」の持つ特性、「鑑賞者」の知識・経験・固定概念など、それぞれの要素や背景を丁寧に観察・収集します。そうして抽出された要素は、少しばかりの手を加えられることで際立ち、「もの」に小さなズレや違和感をつくりだします。異なるものが持つ同一の要素を際立たせたり、不可視なある要素を可視化させるなど、それは「モノ」の価値や見え方に変化をもたらすような「仕掛けづくり」とも呼べる行為であり、それらは「鑑賞者」と「もの」と「空間」に新たな関係の「はじまり」を促すかのようです。

「木を見て森を見ず」の諺からイメージした本展タイトル「branch / forest(枝 / 森)」は、「知覚(目に見えるもの)」と「認識(イメージするもの)」との間にある幅をまず再認識する目論見からのものです。しかし、それは木(枝)と森といった「対比」のみを目的とするものではなく、そこにある幅こそが鑑賞者の「想像」が入り込む余地であり、提示されたひとつの「もの」が、鑑賞者それぞれの記憶・経験などの影響を受けながら、多彩なイメージへと枝分かれし、多様な価値観の存在に目線を向けさせる目論見からのものでもあります。

会場には、「道具の話(木の枝で作った棒)」「invisible hand(透明な手)」「ガラス(細長い擦ガラス)」と名付けられた、約7点の作品が配されます。それらは一見するとただの「もの」にしか見えないもしれません。しかし、それぞれが微かに放つ違和感を頼りに、目の前の「もの:状況」に目を凝らす中で、鑑賞者自身がそこに新たな価値や視点を生み出せるのではないでしょうか。

 

|作家略歴:

大村 大悟 OHMURA Daigo

1984 石川県生まれ
2007 成安造形大学 造形学部造形美術科 卒業

個展

2008 time・point of view (GALLERY wks./大阪)
2007 rich farmland (立体ギャラリー射手座/京都)

グループ展・公募展

2011 Eutectic-Eutectoid (Artislong Gallery/京都)
2010 主張展 (Artislong Gallery/京都)
sowaka clip9 (gallery sowaka/京都)
2009 Emotion release(ギャラリーアートサイト/滋賀)
しがアートフェスティバル2009 (滋賀会館/滋賀)
MASSIVE PROGRESSION (Artislong Gallery/京都)
Magnet design exhibition tour 09 (兵庫県立美術館/兵庫)
2008 Art Camp 2008 (サントリーミュージアム[天保山]/大阪)
現代彫刻展vol.2 (吹田市文化会館MAY THEATER/大阪)
2007 彫刻 包摂される空間 (ギャラリーアートサイト/滋賀)
艶展 (gallery ryo/大阪)
2006 湖族の郷アートプロジェクト (伊豆神社境内/滋賀)
アートナウKANAZAWA (金沢21世紀美術館/石川)
2005 現代への視点vol.10 (守山市民ホール/滋賀)

受賞

2006 大津市展 朝日新聞社賞 (大津歴史博物館/滋賀)
2005 西宮市展 市展奨励賞 (西宮市立市民ギャラリー/兵庫)