『〈民藝〉のレッスン つたなさの技法』 出版記念トーク
「民藝」という言葉のもとに僕らが考えたこと
服部滋樹 × 鞍田崇

|日時:2012年3月1日(木)19時~21時

|場所:MEDIA SHOP
京都市中京区河原町三条下ル一筋目東入ル大黒町44 VOXビル1F
>> http://www.media-shop.co.jp/

|入場料:500円
(『〈民藝〉のレッスン』ご購入の方は無料)

 

ここ数年、民藝がふたたび人気だ。ビジュアルにわかりやすいガイドブックも多数出版されている。そんななか、このたび刊行された『〈民藝〉のレッスン つたなさの技法』(フィルムアート社)は、いわゆる解説本とは趣きが異なる。歴史的な記述もあるが、過去の「民藝」を手がかりにしつつ、そこから何を得るのか、得るべきなのかが、ファッション、デザイン、建築、料理、人類学、哲学といった様々な視点から論じられている。

「なぜいま〈民藝〉なんだろう?」という問いかけが、本書をつらぬく基本テーマ。それに対して、僕はさしあたりこう答えてみた。――「与えられたレールの上をスマートに生きることよりも、ぎこちなくも一つ一つの人や物との出会いを自分たちの感性で創造していくこと。それを力強く肯定してくれるのが民藝です。」

僕たちはこの時代をどう生きぬいていくのか、はたしてほんとうに民藝にそのためのヒントがひそんでいるのか、そうだとしたらそれはどういうものなのか――。

本書をきっかけにそんな議論がひろがっていくことを期待して、執筆者のひとり、 服部滋樹君と出版記念トークをすることになりました。本書で語りつくせなかったポイントを、同い年の二人が縦横に語りあいます。

 

|プロフィール:

服部滋樹 | SHIGEKI HATTORI

1970年大阪府生まれ。graf 代表。デザイナー、クリエイティブディレクター。京都造形芸術大学情報デザイン学科教授。1998年、大阪・南堀江にショールーム「graf」をオープン。家具、グラフィック、プロダクト、デザイン、アートから食まで既存の枠組みにとらわれない自由なデザイン展開で活動中。

 

鞍田崇 | TAKASHI KURATA

1970年兵庫県生まれ。哲学者、総合地球環境学研究所特任准教授。暮らしの“かたち”という視点から、現代社会における環境問題の思想的意味を検討している。最新作として、2012年1月末に『〈民藝〉のレッスン つたなさの技法』(編著)を刊行。