村瀬恭子
「Shiny in the Dark」 2012年
Oil, crayon on cotton
115 x 100 cm

 

村瀬恭子 「億光年の先で待っている」

 

|会期*:2012年4月13日(金)- 5月26日(土)

|会場:タカ・イシイギャラリー京都 gallery 2 (同時開催:gallery 1 ボスコ・ソーディ「色見えで」展)
オープニング レセプション:4月13日(金)18 – 20時
>> http://www.takaishiigallery.com/

 

タカ・イシイギャラリー京都* 4月29日(日)はアートフェア京都期間中のため11 – 19時まで特別開廊いたします。会期中の日・月・祝祭日と5月3日(木) – 5月8日(火)の6日間は休廊させていただきます。タカ・イシイギャラリー京都は、2012年4月13日(金)から5月26日(土)まで、村瀬恭子「億光年の先で待っている」展を開催いたします。タカ・イシイギャラリー京都での初めての個展となる本展では、新作ペインティングやドローイングに加え、展示室の一つを使用したウォール・ドローイングを発表いたします。

 

絵の前にいると、いつの間にか長い時間を過ごしてしまいます。絵を描いている間だけではなく、描くことに至る時間も含めて、長い時間が流れているんじゃないかなと感じます。ある一瞬を描いているようで、いくつもの時間が、「迷い」も含めて、入っている。それこそが「絵の入り口」かもしれない。・・・「入り口」から入ったと思っても、流動的で、心地良さと同時に、ある種の気持ち悪さもある。見る側の意識が揺らぐような、安定感がなくて、気持ち悪い色であったり、こちらの気持ちもちゃんと逆撫でるというか。着地点がなくて、見る人の感覚を豊かにし続ける。
福永信 「Artist Interview: Kyoko Murase」『美術手帖』美術出版社、2010年7月号より抜粋

 

村瀬は、描く対象を少しずつ変えながら絶えず新たな作品世界を切り開いてきました。しかし、それらは特定の着地点に向かうものではありません。一つ一つの作品において、描かれた対象は具象的でありながら、色彩の選択やバランス、またキャンバス上での絵の具の起伏など様々なものが「出口」の無い流動的な場を指し示す要素となり、見る者を多様な解釈へと誘います。今回発表されるドローイング・インスタレーションも、描くこと/描かれたものを通じてこそ見出されるもの―「絵の入り口」への通路の一つとなります。村瀬恭子の最新作をこの機会に是非ご高覧ください。